近江牛とは

和牛と国産牛

  スーパーやお肉屋さんで、「和牛」と「国産牛」という表示を見かけます。その違いについてご存じでしょうか。「同じ意味じゃないの?」と思っておられる方もいるかもしれませんが、実は違います。

 まず「国産牛」ですが、食品表示法に基づき定められた食品表示基準によって、簡単に言えば日本で育てられた期間が最も長い牛ということになります。品種は関係ありません。多くの場合は、日本生まれの日本育ちですが、仮にオーストラリアで生まれて、現地の牧場で6か月育てられ、その後日本に生体で輸出されて14か月国内で育てられた牛がいたとすると、これも国産牛なのです。

 次に和牛ですが、日本の在来種をもとに作られた食肉専用の4種類の牛(「黒毛和種」「褐毛(かつもう)和種」「日本短角種」「無角和種」)またはその4種間の交雑牛のみを指します。したがって「国産」であっても、これら4種またはその交雑牛以外は和牛ではないのです。なお、和牛の90%以上は黒毛和種で、近江牛もこれに当たります。

和牛

近江牛とは?

 国内でいろいろな和牛の銘柄牛が販売されており、最近では外国にも輸出され、高い評価を得ていることはよくご存じかと思います。
 その中でも近江牛は、神戸牛、松阪牛と並んで、日本三大和牛の一つに数えられており、その歴史は最も長く、400年以上前にさかのぼれる日本最古のブランド牛です。(「近江牛の歴史」参照)
 近江牛と名乗るためには「豊かな自然環境と水に恵まれた滋賀県内で最も長く飼育された黒毛和種」であることが必要です。

すき焼き用肉皿

近江牛のおいしさについて

琵琶湖をはじめとする滋賀の豊かな風土で育てられる近江牛

 世界有数の古代湖である琵琶湖。そこを囲む山々から流れ出る多くの清流は、肥沃な土壌を形成し、穏やかな気候とあいまって、滋賀県では古くから水稲(近江米)の栽培が盛んです。近江牛は飼料として稲わらを与えるなど、こうした豊かな自然環境と風土の恵みを受けて育てられています。

最高の技術と愛情を込めて育てられる近江牛

 長い歴史と伝統の中で培われてきた最高の技術と、生産者ひとり一人がこだわりと愛情を込め、手間暇かけて育てています。

オレイン酸

 和牛の肉には香り、風味そしておいしさに関与するといわれているオレイン酸という成分が含まれており、中でも近江牛は他の産地の黒毛和種より高い含有率を示しています。このことが、脂の口溶けの良さや香りの高さにつながっていると言われています。

滋賀県農政水産部畜産課制作

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