畜産技術/技術肉牛

黒毛和種子牛に対する馴致訓練の効果
○谷 浩
農業総合センター畜産技術振興センター

目的
 人間と良いコミュニケーションを交わせ、飼い易い子牛を育てるため、初期誘導訓練ならびにロープ学習法の効果を検討した。

方法
1.ロープ学習の効果(対照区、試験区各4頭)
 試験区:3ヵ月齢でロープ学習を行った(1日1回約20分、3日間)。

  2.初期誘導訓練の効果(対照区、試験区各3頭)
 試験区:出生日から誘導訓練を行った(1日1回約20分、3日間)。

3.初期誘導訓練とロープ学習法の組み合わせの効果(対照区、試験区1、試験区2、各3頭)
 試験区1:3ヵ月齢でロープ学習を行った(1日1回約20分、3日間)。
 試験区2:出生日から誘導訓練を行い、3ヵ月齢でロープ学習を行った(いずれも1日1回約20分、3日間)。

結果
 効果判定は、各試験区の子牛の5ヵ月齢時に、20mの直線を誘導するのに要した時間を測定した。
1.対照区:56.65s±33.61、試験区:41.15s±24.30
2.対照区:111.10s±56.77、試験区:36.90±23.06
3.対照区:30.40s±15.27、試験区1:29.53s±11.36、試験区2:18.00s±1.89