畜産技術/技術肉牛

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肉用繁殖牛の多頭省力技術について

滋賀県農業総合センター畜産技術振興センター

 農林水産技術会議事務局と中国農業試験場の共催の平成12年度農林水産業近畿中国地域研究成果発表会が大津市の淡海プラザで行われました。この成果発表会は、「肉用繁殖牛の多頭数省力管理技術」として、兵庫県、和歌山県、鳥取県および滋賀県の4県が平成8年度から10年度にかけて共同研究として取り組んだ「中山間地域における肉用繁殖牛の省力・軽作業型効率的新飼養システムの開発」の主要な研究成果から普及実用化が可能な技術体系として発表されましたので、特徴について紹介します。

1.母子分離型繁殖牛飼養管理:分娩後7日目母子分離によって、母牛の繁殖性が向上し、11ヶ月1産が可能となる。

2.効率的群飼:超早期母子分離で授乳牛がいなくなり、母牛の栄養も日本飼養標準の黒毛和種成雌牛の維持の水準での群管理で問題なく、飼養管理が単純化できる。

3.人工哺育・育成技術:和牛子牛の人工哺乳(1日定量2回哺乳、人工乳摂取量700g/日での45日離乳)技術の開発によって、子牛の発育は問題なく、簡略、軽作業化が図れる。

4.管理施設・機器等の改良:モミガラ堆積型簡易カーフハッチによって、肺炎、下痢等の発生もなく、約3か月敷料交換が一切不要となる。また、フリーストール牛舎での繁殖和牛の管理と柵越し哺乳の組み合わせによる多頭数管理も報告された。
 これらの技術の細かい内容については、当センターに問い合わせください。

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